『文体練習』レーモン・クノー(朝比奈弘治・訳)

文体練習

文体練習

7/30読了。今年77冊目。
はじめてのウリポ。混雑する電車で二人の男性が喧嘩していたことと、その二時間後にその男性の一人が友人に服装指南されているのをバスの車窓から見かけたというただそれだけのことを、99通りの文体で表現する。
『文体練習』を小説として見た場合、そこには物語も内容も世界観もなく、文体だけがコンテンツになっている。そういう意味ではすごいんだけど、読んでいてそんなに楽しかったかというとそうでもなかった。せっかくばかばかしくて面白いことをしているのだからもうちょっとユーモアがあってもいいのに。