『ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ』霧舎巧

3/27読了。今年38冊目。
第12回メフィスト賞受賞作。
図書館で友達と待ち合わせしていて暇だったから何となく読み始めた。推理小説なら何でもよかったからもっと短いのを選ぶべきだったのだけれど、春っぽい色の背表紙に惹かれてこれを選んでしまった。
結論から言うと、最後まで読むのが大変だった。メフィスト賞をとるくらいだからきっと面白い解決編が待っているのだと思っても、語り手は事件に間接的にしか参加していないから臨場感に欠け、文章は読みやすいが良くも悪くも普通で、何より長かった。トリックの方も、新本格世代の人なら好きなんだろうなーという感じで、『コズミック』からミステリに入った世代のぼくには「ふーん面白いなー」という程度だった。
いかに自分が本格推理小説を読むのに向いてないか実感した。ミステリは本流から少しずれたものを志向したい。