『翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件』麻耶雄嵩

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

9/21読了。今年92冊目。
新本格の名作を読むという計画の3冊目。1991年の作品。作者は当時21歳。
ハイカルチャーの作品への言及や引用が多くて序盤は戸惑った。しかし、探偵が複数出てくる展開や見立てなど推理小説として上質だから、そういう部分は気にせず読んだ。Wikipediaによると小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』へのオマージュが尽くされているらしいので、ぼくの教養不足以外でよくわからなかったところはその引用だったのかもしれない。
次作の『夏と冬の奏鳴曲』が名作らしいので、いつか読むかもしれない。次に読む新本格の作品は我孫子武丸の『殺戮にいたる病』にしようと思います。