『クイア・スタディーズ』河口和也

クイア・スタディーズ (思考のフロンティア)

クイア・スタディーズ (思考のフロンティア)

7/6読了。今年63冊目。
岩波書店「思考のフロンティア」シリーズの一冊。テーマとしては『ジェンダーセクシュアリティ』と似通ったところがあるのだけど、とても入門書とは思えない『ジェンダーセクシュアリティ』と違い、この『クイア・スタディーズ』はいかにも入門書然とした本だった。その歴史をわかりやすく整理し、代表的な事件をかいつまんで簡潔に説明したあと、家族や資本主義とクイア・スタディーズの関係について解説するという構成。ぼくが思っている以上に非異性愛者の問題は複雑で、今まで単純な構図で考えすぎていたと反省した。例えば、同性婚の問題点が子孫を残せないことにあると思い込んでいたのに対して、実際はホモフォビアや家族のイメージなどのいろいろな問題が絡み合っている。そのほかにも、自分の認識の甘さを感じる部分が多かった。