「イノセンス」
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: DVD
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「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の続編。ガイノイドの暴走事件を捜査するバトーとトグサの姿を描く。
セルアニメだった前作と違いデジタルで表現されているため、同じ世界観でもだいぶ違って見える。「ブレードランナー」を見てからこのシリーズを見ると、押井守がどれだけ影響を受けているかがよくわかる。特に択捉島の都市のCGには感動した。
しかし、そのテーマに関しては、もちろんわけがわからないことはわけがわからないのだけど、なんというか「わけがわからない」ことはわかってしまう感じ。他の作品はどこまでもわけのわからない世界にひたって、物語の広がりを感じられた。これは推論なんだけれど、この映画はテーマを実存に引き寄せすぎたために、無限の広がりを失ったのだと思う。社会を考えるパトレイバーと、実存を考える攻殻機動隊というイメージがある。それぞれのテーマが、それぞれ別々に重要なのだけど、今のぼくは社会について考えたいのかもしれない。そういう年ごろだし。
批判のようになってしまったけど、ただ今の気分に合わなかっただけで、あいかわらずあらゆる面でのクオリティーはとても高い。映像を見ているだけで興奮するため、押井作品で一番画面に集中して見た映画かもしれない。