『取り替え子(チェンジリング)』大江健三郎

チェンジリング 取り替え子

チェンジリング 取り替え子

“まだ生まれて来ない者”たちへの希望を拓く、感動の長篇小説
かけがえのない友の死を濾過し、ひときわ澄んだ光を放つ、大江文学の到達点!

チェンジリング【Changeling:英】
美しい赤ん坊が生まれると、子鬼のような妖精がかれらの醜い子供と取り替える民間伝承が、ヨーロッパを中心に世界各地に見られる。チェンジリングとは、その残された醜い子のことを指す。

国際的な作家古義人(こぎと)の義兄で映画監督の吾良(ごろう)が自殺した。動機に不審を抱き鬱々と暮らす古義人は悲哀から逃れるようにドイツへ発つが、そこで偶然吾良の死の手掛かりを得、徐々に真実が立ち現れる。ヤクザの襲撃、性的遍歴、半世紀前の四国での衝撃的な事件…大きな喪失を新生の希望へと繋ぐ、感動の長篇!

3/31読了。今年30冊目。
大江健三郎の最近の作品。伊丹十三の死をうけて、現実の生活をモデルにして書かれた小説。
全盛期の作品から読んでもよかったんだけど、こっちの方が読みやすそうだったので。
『テクストから遠く離れて』に続く予定。