『アラビアの夜の種族』古川日出男
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: 角川書店
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- 作者: 古川日出男,片岡忠彦
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- 作者: 古川日出男,片岡忠彦
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聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計、それは大いなる陰謀のはじまりだった。
ナポレオン艦隊を迎え撃つため、「災厄の書」に手を染めたエジプトの知事と側近。読み手を擒にし滅ぼすという破滅の物語が、一夜、また一夜と語られてゆく−−。
読む者を狂気に導き、歴史さえも覆す一冊の書。夜な夜な語られるその物語のなか、英雄たちは思わぬ邂逅を果たし、「災厄の書」は完成するかに見えたが−−。
3/8読了。今年20~22冊目。
古川日出男は初めて。でも後書きによると、サウジアラビアで偶然見つけた作者不詳の本の和訳らしい。その本自体が原本ではなく英訳であり、いったいもともと何語だったのかもわからないらしい。そういうわけで、古川日出男のオリジナルではないみたい。釣りらしい。騙されました
想像していたのとだいぶ違った。最近読む前から内容を想像しすぎな気がする。文体に関しては、変わった言葉づかいはないけど独特のリズム感があるとか聞いていた。実際読んでみると、ややこしい漢字とルビのオンパレードでリズムというより字面を意識した書き方だと思う。全編を通じてある人物が物語を口で語るという形式なので、「語り」っぽい雰囲気。
ぼくはファンタジーにはあまり親しみがないので、ファンタジーとしてのすごさというのはわからない。日本SF大賞も受賞しているからSFにもカテゴライズされるのだろうけど、こういうタイプのSFにもなじみがない。5日で読んでしまったことを考えると、夢中になって読んだと言えるのかもしれない。気がついたら読み終わってた。