深夜特急2 / 沢木耕太郎

深夜特急2?半島・シンガポール? (新潮文庫)

深夜特急2?半島・シンガポール? (新潮文庫)

香港・マカオに別れを告げ、バンコクへと飛んだものの、どこをどう歩いても、バンコクの街も人々も、なぜか自分の中に響いてこない。〈私〉は香港で感じた熱気の再現を期待しながら、鉄道でマレー半島を南下し、一路シンガポールへと向かった。途中、ペナンで娼婦の館に滞在し、女たちの屈託のない陽気さに巻き込まれたり、シンガポールの街をぶらつくうちに、〈私〉はやっと気がついた。

 1冊目を読んでから3ヶ月も間が開いてしまった。相変わらず描写が面白い。旅をしたくなってきた。この夏アメリカにでも行こうか。
 筆者はバンコクで感動が味わえず、鉄道で南下する。結局シンガポールでやっと、自分がバンコクやペナンでその街そのものではなく、香港の感動を期待していたことに気づく。これはここ半年の自分につながるところがあるかと思った。