和解 / 志賀直哉

和解 (新潮文庫)

和解 (新潮文庫)

主人公順吉は父の京都来遊に面会を拒絶し、長女の誕生とその死をめぐって父の処置を憎んだ。しかし、次女に祖母の名をかりて命名したころから、父への気持も少しずつほぐれ、祖母や義母の不断の行為も身にしみ、ついに父と快い和解をとげた……。肉親関係からくる免れがたい複雑な感情の葛藤に、人間性に徹する洞察力をもって対処し、簡勁端的な手法によって描写した傑作中編。

 志賀直哉の名作。古い本で読みにくかったけれど、面白かったです。こんな簡潔な日本語の文章は初めてかもしれません。