『理性の限界』高橋昌一郎(講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

12/31読了。今年102冊目。
今年最後の本です。
「アロウの不可能性定理」「ハイゼンベルク不確定性原理」「ゲーデル不完全性定理」の3つの定理の話を主軸に、架空のディベートを描く本。「数理経済学者」とか「哲学史家」とか色々なキャラクターが出てくるのですが、「カント主義者」は最初から最後まで話をさせてもらえなくて、滑稽でとても面白いキャラクターでした。『無限論の教室』の中でも不完全性定理が説明されていて、そこから少し話を発展させていて、知的好奇心をくすぐられます。不確定性原理も夏に1冊本を読んでいたので、ちょうどよい復習になりました。果たして「理性の限界」はどこにあるのか、様々な方面への興味が湧いて、将来のことを考える手助けになります(逆に迷います)。『無限論の教室』とかこの本みたいに、わかりやすくて面白い本を読めるぼくは幸せだな、と思いました。

しばらくは郵便局のアルバイトで忙しいから、年が明けてから今年のまとめをしよう。