『ソラリスの陽のもとに』スタニスワフ・レム

時代は未来。舞台は、異常な軌道を持ち、有機的な活動を見せる不可思議な海で覆われた惑星ソラリス。主人公ケルビンは惑星上空に浮かぶソラリス・ステーションに到着するが、ステーションは半ば放棄されていた。そしてケルビンは死んだはずの恋人が出現するなど、奇妙な現象に悩まされ始める。同僚の科学者達にも同じようなことが起きており、これらの現象は異常な軌道とともに「海」が原因らしい。ケルビンらは、自殺した研究員ギバリャンの記録をヒントに「海」と接触を図る。
未知の生命体との交流は可能か、をテーマにした名作。ケルビンとハリーの愛情も胸を打つところがある。
wikipedia:ソラリスの陽のもとに

SFの古典。宇宙人との出逢いにおいて、勝つか負けるか仲良くするかの三択に陥った従来のSFへの問題提起、だったらしい。今読んでも全然古くなってない。科学的な話だけでなく文学性もあって、何より全体に流れる落ち着いた感触にはまる。