はじめての構造主義 / 橋爪大三郎
- 作者: 橋爪大三郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/05/18
- メディア: 新書
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西欧文明中心の近代に終わりを告げ、現代思想に新しい地平を拓いた構造主義。レヴィ=ストロースの親族・神話研究の、鮮やかな方法と発想の背景に見えてくる、ソシュール言語学やモースの贈与論。そして遠近法にまでさかのぼる、数学史の水脈に隠された〈構造〉のルーツ。モダニズムからポスト構造主義への知の戦線に、軽快な文章で歯切れよく迫る。
構造主義の入門書は「寝ながら学べる構造主義」も読んだので、少し比較する。
まず、この本がレヴィ・ストロースに焦点を絞っているのに対して、「寝ながら学べる構造主義」は広く浅く、バルト、フーコー、レヴィ・ストロース、ラカン、ソシュールと、体表的なものをさらっている。きっとこの本が、<構造>の説明に重きを置いていることからできた差だと思う。しかしこの本を読むだけではレヴィ・ストロース以外の思想がわからないのでそれは欠点か。
それと、構造主義のルーツとして有名なソシュール*1を重視していた「寝ながら学べる構造主義」に対して、この本はそれだけではなく数学と遠近法を挙げている。そこら辺も徹底してる。
どちらが簡単かというと「寝ながら学べる構造主義」かなとは思うけど、高校生なら両方とも余裕でわかると思う。