2008年1月をふりかえる

 眠れない夜がやってきました。というのも、カフェインを摂取すると眠れなくなってしまうから我慢していたコーヒーを、久しぶりに飲んでしまったのです。それでブログを始める前のことを書こうと思いました。ある程度対象化できていて、感動を忘れていないというと2,3ヶ月くらいがちょうど良かったのかもしれません。これからも、試験が終わったりして暇ができたときに、こうやって俯瞰的に自分を顧みたいです。もっとも、そのためにはブログの存在を忘れないように心がけなければ。

読書

 10月に『罪と罰』を読んでから、読もう読もうと思って結局2ヶ月たってからになりました。光文社古典新訳文庫というレーベルで亀山郁夫訳が出ているようですが、我慢して図書館においてあるもので読みました。その新訳文庫の影響か、どうやらブームが起こっているようで、NHKでも亀山郁夫ドストエフスキーを語る番組が放映されていました。
 この本は読んでいる間に何度も壁にぶち当たりました。その理由の多くは「キリスト教的価値観がわからない」「聖書を読んだことがない」といったことで、例えば「母なる大地に接吻する」と言われても、日本で育ったぼくにわかるはずがありません。これは『罪と罰』以上に大きく、すべて読むのに1ヶ月近くかかりました。しかし、読み終わってみると、何だかわかったつもりになってしまっていて、感動が心から離れないのです。ゾシマ僧のくだりや、大審問官などは思い出しただけで胸が熱くなります。キリスト教を知らなくとも、この小説の持つあまりに大きなエネルギーゆえに、ぼくのような人間にも感動を与えたのではないでしょうか。

 実は人生初めてかもしれないSFです。名作と言われているものは完成度の高い作品が多く、これもすっきりと読めると同時に様々なことを考えさせられる作品でした。

 子どもの時に読んだことがあったか思い出せません。よく言われる話ですが、この本は決して子ども向けに書かれた本ではなく、子どもの心を失った大人のための本です。ぼくもこの冬にだいぶ子どもらしさを失った気がします。この本は1月初めに読んだので、まだ衝撃を受けたりはしませんでした。

音楽

 ぼくはクラシックの素養が全くないに等しく、オーケストラの交響曲を通して聴くのは初めてだったと思います。そんなわけで大きな感動を覚えて、寝る前に毎日聴いていた週もあります。これを聴いて、AKGのヘッドホンが欲しくなりました。

 クラシックの名演の次はジャズの名盤とは芸がないと我ながら思います。でも、この冬はあまりにも色々なことをしたので、結局名作しか覚えていないのかなと思います。
 ジャズを聴き始めたのもこの1月からで、初めに聴いたのがウェザー・リポートの『ヘヴィー・ウェザー』でした。これがその次です。ウェザー・リポートはジャズとはいえフュージョンなので(この表現は正しいのでしょうか)、ジャズ特有のリズムやソロに初めはとまどったのですが、2,3回聴いたら馴染めました。ジャズに無知なぼくにもわかるほどの有名人揃いだったのも良かったかもしれません。もちろんこの名盤の価値は全くわかっていないのでしょうけれど、でも全曲大好きなアルバムです。

  • Pet Sounds / Beach Boys

 今度はロックの名盤です。ロックは中2の夏から聴いていますが、意外に聴くのが遅くなってしまいました。「God Only Knows」で、フリッパーズ・ギターの元ネタが流れて感動したのを覚えています。

  • Yanqui U.X.O. / Godspeed You Black Emperor

 一時期ポストロックばかり聴いていましたが、もっともよく聴いたのはこれかもしれません。

 1曲目と最後の曲が全然違って驚きます。聴いているうちになんとなくわかってきますが。

映画

 これまた歴史的名作ですね。昔に一度見たことがあって、とても思い出深い映画です。

 今頃見ました。ある日突然、「スター・ウォーズを見よう」と思い立って、平日の月曜から金曜にかけて見ました。幼いころに1度見ていたらもっと楽しめるたような気がします。『下流志向』で内田樹が言及していて、スター・ウォーズ姿三四郎椿三十郎かも)のパロディーで、師弟関係がテーマだそうです。奥が深いのだなと思いました。