『サブリミナル・インパクト』下條 信輔

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)

1/26読了。今年11冊目。
東浩紀未来社会について話すのを聞くと、「規律訓練型権力から環境管理型権力へ」という権力の性質の変化が重要らしい。フーコーの思想も参照しながらこの違いについて知り、環境管理型権力について考えるのが習慣になった。ありとあらゆる議論に環境管理型権力を持ち出す癖がついてしまったほどだ。一昨年に宿題で書かされた作文にもその影響が出ていて驚く。
しかし、環境管理型権力が具体的にどれくらいの影響力を持つのかということは、まったく考えてこなかった。そこでとりあえず環境管理型権力の働きかける対象のひとつである潜在意識について知ろうと思って『サブリミナル・インパクト』を読んだ。潜在意識の可能性について多岐にわたって分析していて、実験結果に驚かされることも多かった。意識しながらも潜在意識の影響を多分に受けているという話には特に驚かされた。