『フリッカー式ーー鏡公彦にうってつけの殺人』佐藤友哉

フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (講談社ノベルス)

フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (講談社ノベルス)

暗黒のグルーヴが炸裂するメフィスト賞受賞作、ついに文庫化。殺意が完成した。簡単ですね。
妹が首を吊った、とイカレた母親からの電話。愉快そうな侵入者は、妹の陵辱ビデオを見せたうえ、レイプ魔たちの愛娘がどこにいるか教えてくれる。僕はスタンガンを手に捕獲を開始。でも街には77人の少女を餌食にした〈突き刺しジャック〉も徘徊していた――。世界を容赦なく切り裂くメフィスト賞受賞作!

3/25読了。今年27冊目。
第21回メフィスト賞受賞作。弱冠二十歳のデビュー作。
まさにメフィスト賞的な青春小説。といっても、メフィスト賞作家で読んだことあるのは森博嗣清涼院流水と舞城と『ハサミ男』だけか……。たくさん読んだつもりになっていた。
主人公はシスコンで、冒頭でべたべたの妹キャラがでてくるからライトノベル的で苦手かもと思ったけど、森博嗣あたりから影響をうけたような文章で読みやすかった。
一見すると特徴がないような気がする。でも、(きっと佐藤友哉本人の自意識の表れでもある)主人公は面白かった。